小規模事業の考察

2019年5月8日 水曜日

早嶋です。

日本は成長期から成熟期、衰退期もしくは超低迷期に入ろうとしています。従い過去の常識が当てはまらず、ある意味、今を新しい時代への過渡期として位置づけることができます。

生物の深化と歴史を見ると、大型恐竜が安定していた時代から急激な気候変動が起こると小さな生物が生き残り、大型動物は駆逐されていきました。大型生物は変化に対応する力が弱く、一方で小さな生物は生死のサイクルが短いことを糧に、急激な変化に対しても柔軟に適応していきます。結果、生き残り新たなマジョリティとなりました。その最たる例が人間です。

世の中の経済を見ると、過去の事業モデルで収益を上げていた企業は急激に体力を弱めています。すべての事業モデルが比較的長期を前提として規模が大きな仕組みの中で経済活動を繰り返しているため、混沌とした、そして変化の早い時代背景には、そもそも不適合です。一方、小さな組織や個々人は、変化に柔軟に対応して生死を彷徨いつつも、新たな事業モデルを開発しています。自分たちが小さいがゆえに小さな取り組みを繰り返すことしか出来ず、でもその結果、柔軟に対応できるようになるのです。そして一定数の企業は、次の時代を牽引する新たなリーダーとなるのです。

今、新たな取組をする場合の一つの仮説は、短期間の事業サイクルで、小型の事業を行うことです。短期的な時間軸で投資を回収しながら、矢継ぎ早に次の事業モデルを繰り返す。そして、当たると思った時点で大資本に売却するか、資本を入れて一気に拡大するかを決めるのです。時間軸としては3年程度が妥当なのではないでしょうか。

既存事業を行ってきた大きな組織の人間からすると、3年程度の期間で出口戦略を準備していくこと自体、理解されないと思いますが、そのくらいで事業のリターンを回収することを前提に回す規模の事業ではないと、マクロの変化についていきにくいのです。

当然、上記のような取り組みを行う場合は、事業開発を行え、0⇒1の仕組みを創ることができる人材が必要です。もし、そのような人材がいないのであれば、エリアを絞って、ドミナントで他の成功事例を模倣して行うことも良いと思います。

もし、そのような事業がFCであればエリアを絞って10店舗程度をマックスとして展開するのです。エリアを絞る理由は人手不足を前提とすることです。トレンドはほとんどが短命な今、もしFCのブームが去ってしまっても10店舗程度の事業を3ヶ月ごとに見直して、1店舗づつ別のFC業態に変えることもできます。

3ヶ月に1店舗の見直しで、10店舗あれば30ヶ月程度で約3年です。FCがヒットしたら一気に収益を伸ばす。微妙であれば複数のFCを展開しながらマルチフランチャイザーとして動く。その際、エリアを絞って入れば、人材の活用やプロモーションが効率的に行なえます。

FC事業の多くは立地に左右されるので、上記の仮説は立地を抑えていることがKSFにつながります。



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