リース業界概況

2018年10月27日 土曜日

早嶋です。

リースビジネス。業界としては、銀行系と商社系のリース会社が経営統合等を行い再編が進んでいます。そして、その銀行商社系の大手は、メーカー系のリース会社を傘下に収め、事業拡大を狙っています。

リーマンショック以降、民間設備投資は回復していますが、リース利用率が低下しています。理由は、
1)会計基準が見直され、リース資産・債務のオンバランス処理がはじまる
2)減価償却制度の見直しにより、購入の税制メリットが拡大される
3)IT関連設備投資においてはハードの単価が下落し、リースの魅力が薄れている
4)資金調達コストそのものが低下しており自己資金購入にシフトしている
の点が考えられます。

そのような中、大手リース会社は、市場低迷にもかかわらず概ね業績を拡大しています。オリックスは、非リース事業を強化して、金融系はリース事業を拡充するという戦略です。いずれにせよ、その戦略の行使はM&Aによる買い増しが主です。上記より、一般的なリース事業における課題は、リース事業においては新たな需要の開拓、そして、非リース事業においては、サービス開拓があります。

リース事業の開拓は、個人リースの方向性と法人リースの方向性に分けることができます。個人リースは中古マーケットが存在する分野の進出で新需要の開拓は見込めます。法人リースはこれまでの動産(事務機器、精算機材、ソフトなど)に加えて不動産などにフォーカスがあたるでしょう。

非リース事業の開拓は企業や個人が持つ管理資産に目を向ければ可能性は広がります。それぞれの資産が生み出す価値を最大化する提案と資産の維持管理を最小化する提案の2つの方向性があります。



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