売れる営業と売れない営業

2017年5月25日 木曜日

早嶋です。

安定したパフォーマンスを残す営業パーソン(以下、安定)と不安定な結果を残す営業パーソン(以下、不安定)の違いは様々ありますが、以下のようなことが概ね特徴だと思います。

■マネジメントのスタイル
安定は、基本的な行動や結果に対して定量的、定性的な分析を加えており、その成果が何故あげられたのかをある程度言語化することができています。一方で、不安定は、なんとなくで勘や経験や義理人情の部分が多く、再現性が低いです。従って部下や同僚に対しての説明が苦手です。安定は、科学的でデータ重視、不安定は感覚的で経験重視と言えます。

■管理の対象
安定は、日常の営業活動や行動計画を立てる際に、その商品を販売するためには何をすべきか?を細かく行動レベルにまで落とし込んでいます。

例えば売上目標が100、粗利の目標が10だった場合、ある期間にその数値目標を達成するためには、平均契約件数を4件確保するという発想を持ちます。そのためには、過去の自分のパフォーマンスや市場の状況を加味して見積もり提案を8件、それからそれらを獲得するために商談を12件行う。というように、売上や粗利だけを意識するのではなく、そこに結びつく手前の行動にもフォーカスします。

一方、不安定は粗利の大きな顧客や売上の大きな案件を一本釣りで狙いにいく傾向が強いです。従って、運良く獲得できたときは売上も粗利も高いのですが、その後、仕込みを殆ど行っていないので平均するとノルマ未達成になるのです。

安定は営業活動そのもにに注目して、行動にフォーカスします。一方、不安定は結果と数字だけを考えてそれらを達成するための行動と分解することが少ないのです。

■視点
安定は、常に半年、1年、数年先を見据えながら与えられたノルマを達成することを考えます。過去に可能性があったけれども、自分たちの中の基準で獲得できないとわかったら、次の案件に対して仕込みをはじめ思考を切り替えます。

一方、不安定は常に大きな案件のことを考え、過去に取れそうだった案件で落とした案件をずっと追いかけ、結果的に将来につながる案件の仕込みを行いません。安定は未来志向で不安定は結果思考、或いは過去を引きずる傾向が強いのです。

■時間の感覚
先程も少し触れましたが安定は、直近の1日、1週間のことだけを考えません。数年先の事業戦略を把握して、それらを細分化。そして3年、1年、半年、1ヶ月と遠くの目標数字から近くの数字へと細分化してモノゴトを考えます。

一方、不安定は近視眼的で直近の数字しか考えません。常に取るか取られるかのような活動を行うので時間の感覚が非常に短いのです。

■活動指針
安定は、計画を立てながら行動にフォーカスするため、優先すべき行動を常に把握しています。人間は無意識に行動をすると、どうしても無駄なことを沢山して、本来行うべき活動に時間を避けなくなります。従って、安定は定期的に業務の棚卸しを行い、目的を達成するための行動に時間を配分するのです。

一方、不安定は基本的にはなんでもやりたがります。効果的な行動とそうでない行動の区別なく、我武者羅に行う感じです。しかし、なんでも行うということは結果的に何も達成できないという状態になります。

全体として、売れるとか売れないという営業パーソンは、その行動の仕方、考え方、マネジメントの仕方が大きく異なると考えます。安定して買って頂く仕組みを構築するにもやはり営業を組織だててマーケティングすると良いのです。



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