リスクの話

2007年2月23日 金曜日

早嶋です。



皆さん、『リスク』、と聞くと、どのようなイメージをお持ちですか?ワクワクする感じを持たれた方は、きっとチャレンジ精神とギャンブル根性を兼ね備えた人でしょう。



リスクの概念は、日本語の『危機』という言葉に良く現れています。なぜならば、ファイナンスでのリスクは、危険と機会の双方を含むからです。新たなビジネスを立ち上げるときや、会社を買収するときなど、それこそ、危険と機会を天秤にかけています。



日産のゴーン氏は、リスクに関して、「リスクの無い企業など存在しない、もし、そんな企業があったとしたら、それは既に死んだ会社だ」と発言しています。



ファイナンスの世界では、リスクは予想することの出来ない不確実性をあらわします。例えば、急激に株価が下落しても、これはリスクが高いとは判断できません。事前に株価が急落することを予測できていたとしたら、それなりの対処が出来るからです。つまり、リスクの高い株式とは、価格の変動を予想できないモノをさすのです。



将来の不確実性をあらわす尺度として標準偏差が用いられます。標準偏差はバラつきを測定する尺度として、どこかで話を聞いた方が多いと思います。でも、実際は何に使われるか、想像が付きにくい統計量だとい思います。



例えば、1、3、8、という数字があるとします。これらの平均は4という事は容易に分かると思います。これらの数字のバラつきを調べてみましょう。



方法としては、それぞれのデータが平均値からどのくらいは慣れているか、その距離(偏差)を計算します。



 1:1-4=-3

 3:3-4=-1

 8:8-4=4



上記から分かるように、平均値からの偏差はプラスとマイナスの値があります。これを単純に合計すると0となり、その先に進めません。



そこで、絶対値を取って合計を出そうとして、議論を進めた学者がいたのですが、どういうわけか採用されなかったそうです。その代わり、それぞれの偏差を2乗して合計し、その値をデータの数で割った値を、バラつきを測定する値(分散)として用いました。



上記の例では、(-3)^2=9、(-1)^2=1、(4)^2=16となり、分散は以下のように求めることが出来ます。



 分散=(9+1+16)/3=8.67



分散は、それぞれの偏差の2乗の和をデータ数で割ったモノなので、通常のものさしとして使うために、その値の平方根(√:ルート)を取ります。これを標準偏差として、バラつきをあらわす尺度として用いているのです。



 標準偏差=(8.67)^(1/2)=2.94



投資や運用を行っている人の間でボラティリティという言葉を使う人がいますが、これは標準偏差のことを言っています。標準偏差では、リターンのばらつきを表すため、株式のリターンの標準偏差が大きい株ほどリスクが高い株式といえるのです。



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