何が天性か?

2015年4月8日 水曜日

経営者とお話をしながら、あるいは対話しながら、あるいは様々な視点からの質問をしながら、私のコンサルティングはしばらく続く。時折、経営者が話されている抽象度の高い内容は紙にメモを書きながら図や単語レベルに落とし具象化する。経営者が考えているその先には何があるのかが明確ではない場合は、目的や役割について話をしてもらう。今話していることがなんとなくハッピーでなければやめた時の気分を話してもらう。楽しそうでもそれが大きな根本解決につながらなければ逃げているのでは?と少し厳し目のツッコミを入れる。ごちゃごちゃしている場合は、とにかくゼロから素人に説明していただく程度のレベルまで掘り下げて話をしてもらう。こちらの質問をベースにお話をして頂くことで、自然と頭のなかが整理される。時間にして60分くらい。多くの経営者が言ってくれる。モヤモヤしていることがスッキリしたと。

経営者は常に悩みをもち大きな壁のようなものを感じているというが、私はそれはモヤがかかっている状況ではないかと思う。今日の天気のように雨が強く少し風がない場合は全体がぼやけてしまう。そのような中に立てば方向すら見失う。モヤモヤしている状況の多くは目的がはっきりしていない場合だ。頭でわかっていても孤独な経営者からすると、それを探すのが最も難しい作業のようにも思う。私は対話を通じてそのことをクリアにする役割に徹する。たまにコンサル的にアドバイスをすることもあるが、多くの場合、そのアドバイスは経営者の話を総括した時に導き出される。つまり帰納的な結論に過ぎない。もちろんその時点ではファクトベースと仮設ベースが混ざっているのであとで確かめることは必要だ。

終わったあとに良く聞かれる質問に、なぜそのようなことが出来るのか?とある。が、正直何をしてこうなったのかがわからない。とにかく独立して、経営者の悩みにフォーカスして自分が経営者だったらどうするか?と考えながら沢山の方々の話を聞いては自分なりに、何が一番いい形で喜んでもらえるかを試して来た。結果、10年経つとモヤモヤをスッキリすると抽象度が高い表現でお話したほう相手にわかりやすく伝わることがわかった。そして営業もしないで、とにかく出来ることをその方に全力で提供して、できない場合は、その代替を提供して紹介するところまで徹することをしてきた。その結果が今にある。

しかしひとつ言えることは今行っていること。一番評価頂くことが最も仕事の中で楽しい。対価をいただこうが頂くまいが、どっぷりと集中して相手のことを考える。時間にして60分だがかなり集中している。好きでも無いことに時間をかけて好きになるより、自然と取り組んでいることを継続して没頭して深めていき結果好きになっていればハッピーだ。これは後付理論で結果それが天性だったと言ってしまえば簡単だ。

というわけで、なぜ?と聞かれてもわからない部分は結構多い。



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