中国の大気汚染

2013年12月12日 木曜日

早嶋です。

中国の大気汚染が拡大しています。これに対して、「1970年代の日本だ」との解説があります。これから単純に考えると、日本と同様に中国においても環境意識の高まりから環境対策技術に注力する時代が来るものと予想されます。従って、日本が保有する環境対策技術の提供機会が拡大すると予想できます。一方、国民性の違いから日本と同じ変遷を辿るとは思えません。今後、中国の人口が頭打ちになることから、インフラ投資が減速し、量より質を求める時代が来るでしょうか。


http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20121227/241649/?rt=nocnt


ちなみに日本がたどった道のりは以下のとおりです。

環境再生保全機構のサイト:http://www.erca.go.jp/yobou/
日本では1970年頃に環境問題が深刻化し、住民・地方自治体・国による対策が講じられました。
参照:http://www.erca.go.jp/yobou/taiki_rekishi03_10

その結果、1970年から80年にかけて、各種有害物質の数値が劇的に改善しました。
参照:http://www.erca.go.jp/yobou/taiki_taisaku02_02

日本で積極的に環境対策がすすめられた背景には、公害の深刻化、経済の安定成長によって量から質が求められるようになったからだと思います。単純に現在の中国との比較は難しいですが、重要な要素は中国の場合政府の姿勢です。環境対策は、一般企業に取ってコストでありそれなりのインセンティブがなければ積極的に対応をしたがりません。従って政府が補助金を出す、或いは罰則を強化するなど、何らかの支援を強化することも対策のキーだと思います。

政府が動いた場合、次に重要になるのが民衆です。日本での歴史は、足尾銅山鉱毒事件で田中正造が天皇に直訴したのが環境問題の始まりと言われています。そう考えると、今の中国の民衆がこのような活動をするかと言われると疑問です。民衆は中国共産党の支配下にある一方で、民衆は民衆で法律を無視し勝手にやっています。PM2.5の主な原因の一つに家庭の暖房として使っている、質の悪い石炭という見解があります。このような行動を政府が抑制してもしばらくはイタチごっとになる可能性が考えられます。

環境&社会問題(日本の公害年表):http://www8.plala.or.jp/kawakiyo/kiyo9_02_06.htm
民衆運動の父:http://diamond.jp/articles/-/24250?page=2
中国のPM2.5 発生原因とは?:http://汚染予報.seesaa.net/article/343643295.html

中国に端を発する環境問題、既に日本を始めとする周辺諸国に影響が出始めています。しかし、当該周辺諸国も中国の公害発生”に少なからず関与しており、この問題の解決は自らの非を肯定的及び建設的に認めながら行う必要があると思います。



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