平常心

2012年9月19日 水曜日

早嶋です。


モノゴトをポジティブに捉えるヒト、ネガティブに捉えるヒト、ニュートラルに捉えるヒト。

モノゴト自体は固定されて変化は無いのに、その捉え方によって、ヒトの考えが変わります。モノゴトをポジティブに捉えるクセが強い人は、何事も前向きに、チャレンジします。結果、挑戦する回数が多くなるので成功する確率も高くなります。

一方、ネガティブに捉えるクセが強い人は、どうせやっても出来ないとはじめから出来ないことを考えるので、できる方法を考えない。結果、思考が硬直するので、思考停止。当然に行動にも結びつかない。達成する確率も行動しないからゼロのまま。

この手の話はグラスの中に水が入っているのを見て、「半分も!」と考えるか、「半分しか!」と考えるか、というように良く議論されます。そこでもモノゴトをポジティブに捉えたほうが結果的に良い方向に成果が上がることが研究されています。

宮本武蔵の五輪の書の中に、盲目という項目がありました。谷に1本の棒が渡されていて橋の代わりとなっている道がありました。谷底の奥は深く、木も不安定。そこに盲目の老人が通りかかります。橋はどこにありますか?と尋ねられてあっちに一本の木が渡されていますと教えます。その老人はどうやって渡るのか?と観察していると、何もなかったように普通に通り過ぎていきます。目が良いヒトは、谷の奥深くに目がいって、橋を怖がって渡ることができません。一方盲目の老人はそこが深いかどうか知りません。木の上を普通の感覚でただ歩いたのです。

平常心。周りの状況が変わると自分が変わる。しかし、実際は自分の状況は変わらない、周りの状況にわせて自分が認識していることが変わっているのです。緊張感。人前で話すのが苦手なヒトも友達とは流暢に会話ができます。話をする本人に変化はなく、周りの状況を認識して、かってに緊張する。上手く話さなければいけない!そう思うことで本来の自分が出せないのです。

ありのままって実はすごい力を発揮するのです。



コメント / トラックバック2件

  1. 椿事 より:

    幅30センチの一本の帯を、床に走らせる。その上を歩く。普通に歩ける。(A)
    ところが、幅30センチの鉄骨を、2つの高層ビル間に渡す。その上を歩く。怖くて歩けない。(B)
    トップアスリートは、Bを想定し、訓練としてAを行い、平常心を養うとか。以前、テレビで見たことです。
    五輪の書の逸話と似ていますね。
    本当に平常心は、難しいです。

  2. biznavi より:

    自分は変わらない、周りが変わっているだけ。だけど周りの状況に自分が左右される。これをクリアできたら、自分の力が発揮できる。武術以外に仕事の場面でも平常心は重要ですね。

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