隙間時間の活用 出版編

2012年8月2日 木曜日

早嶋です。


ちょいとした時間を活用する。

何もしなければ何も生まれない。

例えば、年に1冊本を出すと決める。がっつり、そのことに取り組む時間があれば良いのだが、なかなかそうもいかない。コンサルの資料をまとめたり、ワークショップの資料を作ったり、新しい知識をインプットしたり、クライアント先での時間。優先すべきことは多々ある。それだけの時間を確保して完成する時間がそもそも無い。だったら、小さな時間をつなぎ合わせて出来ないだろうか?

結論は可能でした。そして、これまでに3,4冊は出版している。

やり方はこうだ。先ずは、書きたい本の内容、依頼されている企画の内容を、暇な時にドンドン書きだす。ページレベルのアイデアや本全体のアイデア。この時は小さいことを気にしないで兎に角思いついたことを5分でも、3分でもメモを残す。移動中や待ち時間。会議の合間。ワークショップの休憩中。食後のちょいとした時間。見つけては書き出す。ここは一人ブレストのフェーズで、ヒントが欲しい時は、様々な人を捕まえて、その内容の話しをする。すると、またアイデアが出てくる。またひたすら書きだす。

50から100くらいのチップスができたら、今度は、それを印刷して、グルーピングする。KJ法だ。グルーピングする過程で、大きな固まりを整理しながら、書きたい内容とずれているものは削除する。ダブっているものは1つにまとめ、再び足りないモノが出てきたら、更にアイデアを出す。この作業もスキマ時間。

数回繰り返すと。そもそも書きたい大きなタイトル。そして、グルーピングされた粒の中項目。そして、その中にぶら下がる細かな内容。これを並び替えると、本の目次ができる。構成が完成する。

次に行うのは、目次を見ながら、構成を何度か練る。全体の流れをイメージしながら、何度が整理する。いいかな、と思ったら、今度は綺麗に目次を作る。

タイトル、章、項目という3段階。そして、タイトルの下には、書きたい本の要約を3行程度でまとめる。章の下には、その中で書きたい内容を3行程度でまとめる。そして項の下には、その中で書く内容を2行程度でメモをする。つまり、スライドのタイトルと概要を先に作ってしまうのだ。

出版する本によって何ページで書くのか?がある程度決まっている。そこで、上記のタイトルと書きたい内容をメモしたワードを、何文字で書くのか?を明確にしておけば、後は開いた時間に内容を書いていく。構成と何を書くかが明確なので、どこから書いても全体を統合した時にブレが無い。書きやすい文書、書きにくい文書。やはりある。開いた時間を有効活用するためには、5分で1項程度を書くつもりで、後はどんどん書きやすい項から埋めていく。

さすがにこのフェーズは、時間を確保して今詰めて書くこともある。が、開いたスキマ時間も利用する。

書きたい内容がひと通りできたら、全体を通して読んでみる。この中で過不足を確認して、不足の場合は再度、同様に項を継ぎ足す。OKの場合は、全体の流れや体裁を整える。最後にはじめにとあとがきを書いて原稿の完成。

後は、出版社に提出すると1週間程度でゲラ、本としての体裁が整えられた状態で届く文章、が届く。今度は、これに赤を入れながら何度か構成を行う。

というのは1つの例だが、目的を持っていけば僅かな時間も継続することによって、1つの完成を何度も繰り替えし実施することが出来ると思う。



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