エアモス

2011年6月2日 木曜日

早嶋です。

アンゾフの古典的な展開は、商品(製品とサービス)と市場に対して、新規と既存のマトリクスを作り、4つの箱で考えることです。

既存商品×既存市場→市場浸透
既存商品×新規市場→新市場
新商品×既存市場→商品開発
新商品×新市場→多角化

この概念、非常に便利なマトリクスですが、新市場と名付けたところが大きな落とし穴だと思います。つまり、自社から見たら確かに新市場ですが、これだけ成熟した世の中、その新しく見える市場はすでに、既存の市場リーダーが存在することが多いでしょう。この事は、今後の世界が異業種との競争にさらされることを意味します。

モスフードサービス、ニッチな市場を追求するハンバーガー屋さんでした。市場浸透を行う場合、自身のポジションを壊さない限りマクドナルドを超えることは出来ないし、もし、真っ向勝負を挑んでも規模の経済を考えるとメタメタにやられるでしょう。従って、ニッチのポジションを撮り続けてるしかありません。

では、新商品は?これは、どのハンバーガー屋さんも頻繁に行っているので、今更感があります。では、新市場は?モスフードサービスは陸という既存の市場の概念を空に変えて新市場と位置づけました。日本航空の国際線に機内食としての提供です。エアモス(エアモスバーガー)です。この戦略は、モスフードサービスの海外戦略の足がかりとして行ったと思います。日航の機内食の利用でブランド認知を高め海外への出店を行い易くするのが目的でしょう。

テストマーケティングとして6月〜8月の間、約8万食を想定して、プレミアムエコノミーとエコノミークラスに提供。

しかし、空のマーケットも既存のメーカーが競争を激しく行っていて、モスなどのように、これまで空の人たちが競合と思ってもいなかった企業がドンドン進出して、ますます競争が激しくなるとおもいます。これも異業種の競争というこれまでには少なかった概念が定着していることの事例ですね。

感謝!



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