スマートフォンと携帯電話

2010年11月30日 火曜日

今年の後半、携帯会社各社がiPhoneに続いてスマートフォンの販売を始め、結果、品薄や携帯電話との価格逆転が生じています。携帯電話からスマートフォンへの需要に対して、供給側が追いついておらず、商品重要予測や価格体系を含めたマーケティングミックスの策定がやや曖昧な感じを受けます。

販売側の声を聞いてみるとスマートフォンは順風満帆ではないようです。品薄が継続して続いているため、販売ロスが生じて機会コストを損失しています。街を歩いていると携帯ショップには入荷待ちや入荷未定の文字が目に入ります。

もうひとつの問題は、携帯電話よりもスマートフォンの価格が安いことです。高機能であるスマートフォンが通常の携帯電話端末よりも安く販売されています。携帯会社各社がスマートフォンの普及を図りたい目的がこの価格政策に至ったと思います。しかし一方で冬の新機種の携帯電話は4万円~5万円。これによって今度は携帯電話が売れなくなっています。

今後、携帯電話とスマートフォンをどのように位置づけて提供するのか?現在携帯電の契約数は1億を超えます。この中でスマートフォンはまだ数%程度。従って、中小期的にスマートフォンになるとしても、携帯電話は無視できない存在です。ただ、今の価格政策は携帯電話があまりにも高すぎます。高機能の携帯電話とスマートフォンでは、やはりスマートフォンに軍配が上がるでしょう。

携帯電話とスマートフォンの位置づけをもっと明確にしなければ両方の需要を取りこぼすことも考えられます。各社の中小期的な戦略はどうなっているのでしょうか?しばらく注目ですね。



早嶋聡史






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