モバゲーのビジネスモデル

2010年8月25日 水曜日

モゲバータウン。株式会社ディー・エヌ・エーが運営している無料ケータイゲームサイトです。後発のモバイル市場参入でしたが凄い勢いで会員数を増やし現在も伸び続けています。

ディー・エヌ・エーはEC事業を手がける企業でビッターズで知られるオークションサイトを運営していました。こちらもYahoo!オークションが高いシェアを占めた中での参入だったので伸び悩んでいました。

そこでモバイル事業に参入したのが2004年。モバオクのオークションサービス、ポケットアフィリエイトのアフィリエイトシステムで成功を収め、モバゲータウンのサービスを2006年に開始。同企業は初めてのゲーム業界の参加でしたが結果的に大成功を収めます。

モバゲータウンのユーザ属性は16から20歳でこの層の人口の3人に1人の割合で会員になっています。モバゲータウンでは100種類程度のゲームを配信し、気軽にゲームを提供することで会員を増やしています。ゲームが終わると自分のランキングが表示され他のプレーヤーのランクも分かります。アバター付きの表示なので賑わっている雰囲気を提供します。

アバターには各ユーザーへのリンクが張っているのでユーザー同士が自由にコミュニケーションがとれます。「どうやって攻略するの?」という感じです。そこにSNSを提供してコミュニケーションの輪を広げます。同時にユーザーを定着させるのです。ざっとこのようなカラクリでユーザーを増やしているのです。無料ゲームをフックに誘導して、SNSで定着させる。見事な連携です。

若年層を確保したSNSは協力な広告メディアになります。そのキーがモバゴールドと言う仮想通貨。モバゴールドはアバターパーツの入手や希少なアバターがもらえるモバガチャの利用などで使用できます。ユーザーがモバゴールドを得るためには、友人の紹介、スポンサーサイトへの登録、バナー広告のクリック、ショッピングサイトの利用などです。

モバゲータウンはゲームが中心に見えますが、実際はSNSのコミュニティで、そこから収益や新たなコンテンツを生むビジネスモデルなのです。携帯ゲームコンテンツのプロバイダだけではなく、ネット時代の新しい広告メディアとしても業界から注目されています。


早嶋聡史





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