消費者心理

2010年6月20日 日曜日

節約志向ということで継続的に節約を続けるとお金を使いたくなるでしょう。日本の経済は、今、そのような状況かもしれません。昔から節約していれば別ですが、以前はお金を使っていた時期があった。今は節約をして将来のために・・・。です。

個人の消費は定額給付金とエコポイント、それからエコカー減税などの一時的な対策で回復を続けていますが、効果は一巡したようです。しかし経済環境がやや上向きになっている事で消費者心理がわずかに上に向きつつあるように感じます。この感情の裏には、そろそろお金を使ってもいいのかな?しばらく節約したから少しだけ羽を伸ばしてもいいのかな?なんて考えもあるのではないでしょうか。

このような消費者心理の改善はとても意味があると思います。総務省の家計調査を見てみました。リーマンショック以降、タクシーの利用回数は激減しバスと鉄道の需要が伸びました。節約を行うためにタクシーに乗る機会を減らすと言うのは実に分かりやすい行動ですね。タクシーを控える行動の変化は09年の秋頃より観察できます。鉄道やバスの利用が減っていくなか、タクシーの利用が徐々に増えているのです。

節約する指向に変化が出ているのです。

またリーマンショック以降は内食、つまり外食を控えて過程で食事をする、が増えました。ここも家計調査をみると行動の変化が観察できます。外食にかける1回の平均単価は相変わらず減少傾向ですが、外食の回数が09年の終わりから10年にかけて増加しています。

今年の後半は9月末にエコカー補助金が終了、エコポイント制度が12月に終了する予定です。個人の消費がこのまま復活するためには消費者心理が継続的に上向く必要があります。その上で政府の経済政策と政治基盤の強化は必須だと思います。


 


早嶋聡史





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