現実と認識

2010年3月30日 火曜日

マーケティングで重要なことは、顧客に自社や自社の商品を認識してもらうことです。事実を伝える事ではありません。

例えば、饅頭が食べたい!と思った人が思いつく饅頭屋さんは、その方の中に饅頭の一番おいしいお店!として認識されています。その時、その饅頭が実際どのような形で味で等の現実に関する話はリンクしていないと思います。実際のその饅頭が美味しいかどうか、あまり重要視されていないのです。その顧客の中に、とにかく饅頭=そのお店、と認識されている事が大切です。

例えば、仕事中にリフレッシュしたい!と思った人がコカコーラを飲みたくなるのはその典型でしょう。コカコーラの機能なんてのを過去、コカコーラに携わる人々から説明を受けた人なんていないと思います。とにかくコカコーラは、顧客の頭の中に、コカコーラの認識を提供するためにプロモーションを行っているからです。事実は何も伝えていません。

例えば、エコカーと言ったら、ハイブリットカーという認識が定着してきたと思います。ここにきて品質の問題が色々出てきましたが、やはりエコカーの認識は強いので消費者は頭の中にエコと車のイメージが結び付いた瞬間にハイブリットを思いつくでしょう。ハイブリットの車種ではトヨタが圧倒的に多いですが、本多も新車種のスポーティーな車を出す事によって攻勢をかけています。

自社の広告や宣伝をするとき、どうしても自社の商品の良いところや、利点などをつらつら書くと思います。その時に、顧客の頭の中に、どのようなイメージが残るでしょうか?きっと、何も残らないでしょう。であれば、思い切って消費者に届くメッセージを限定してシンプルにして、その事だけをお伝えした方がよいのではないでしょうか?

勿論、実際の商品の現実を伝えるツールは用意する必要があります。Webや紙媒体などです。ただ、それは顧客の頭の中に認識された時点で、顧客が自発的に取りに行ける仕組みを提供しておけばOKです。こちらから一方的にメッセージを出すというのは違うと思います。

ここはWebの見せ方に色々議論があると思いますが、今回は現実と認識と言う点でコメントしてみました。



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