建設的な会議とそうでない会議

2009年10月24日 土曜日

コンサルティングの仕事をさせて頂いていて、多くの会議に参加する事があります。その中で、建設的な会議とそうでない会議があります。建設的な会議では、参加者が意欲的に発言を行い、否定的な意見や肯定的な意見が自由に飛び交います。誰か声が大きい人が一方的に話続ける事も無く、皆が自由に発言するけれども秩序が保たれています。

一方、そうでない会議では、そもそも何のために集まっているのかもわからない連中が多いです。また、参加していても最後まで一言も発言しないままの人もいます。また逆に自分の言いたい事を延々と話す人、自分の反対意見をすぐにねじ伏せる人、様々です。

建設的な会議とそうでない会議、以下のような特徴があります。まずは、目的が明確ではありません。そのために、参加者もなんとなく参加しているけれども、参加する事が目的になって、何を議論するのかが、宙ぶらりんになっています。実際、多くの企業でこのような状況を良く見かけます。

アクションが不明なまま会議が終わる。せっかく議論して将来の事に対してアイデアだしやブレストを行っているのに、その内容を次に結び付けるためのアクションが不明です。アクションに対して、担当者を決めたり、いつから何時までに、どの程度の行動を行うのか?を最低確認するとこれは解消します。

コントロールできない事をすぐに他の人のせいにする。会議で話し合うべき事は、その組織がコントロールできる事です。そのため、議論する前に、コントロールできる事か、コントロールできない事かを明らかにする必要があります。コントロールできる事に対しては、対策を講ずる事が出来ますが、コントロールできない事をあれこれ考えるのは時間の無駄です。そのため明確にしておく事が大切だと思います。そして、コントロールできいない要素に対しては、あらかじめどうなるのか?の予測はできます。その予測を自分たちのコントロールできる範囲で対策を考えるのがスマートなやり方です。

この考えがうまく出来ていない場合、すぐに他人のせいにしたり、他部署のせいにしたりして、結局、会議で話す時間を無駄にして解決策に結び付かない場合が多いです。

過去の話を蒸し返す。これは重要なのですが、事実関係を把握する意味はありますが、過去の話を引きづって、これから先の事、つまり将来の事を考える場合、意味が無い時もあります。サンクコストの概念でも話をしましたが、今後の意思決定に対して、過去の内容を引きづっても意味が無いのです。

自分の主張が正しいと繰り返す。確かに、立ち位置が変われば正当な主張だと思います。ただし、会議は個人ではなく組織で行っている場合が一般です。だとすると部分最適を目指したところで意味がなく、組織としての全体最適を目指すことが大切です。

堂々巡り。この原因の最大は、過去の議論が残っていなかったり、言葉だけでの会議になって、誰か発言内容を目に見える形で整理する人がいないからです。人の頭は良くない部分もあります。熱が入り盛り上がっている時は、過去に話した内容を忘れて、再び繰り返す場合があります。その内容に意味があれば建設的な結果が出るでしょうが、多くの場合、堂々めぐりになって無駄な時間を消費します。

これを解消する有効な手法の1つに、ホワイトボードなどを使って、発言内容をメモする事です。堂々巡りになった場合、その内容についてのメモを差して、過去に話をしましたね!と注意を向けるだけで解消される場合があります。

早嶋 聡史(はやしま さとし)


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