20世紀VS21世紀

2008年11月22日 土曜日

早嶋です。



企業の経営者やボードメンバーと経営戦略を考える際に20世紀の日本と21世紀の日本のおかれた環境の違いについて議論することが多くあります。



VSかつての日本は欧米主導の製品やサービスに追いつけ追い越せのモデルで明確なお手本がありました。伝統的か、日本は海外から学び工夫して改良するのが得意な国。日本に初めて鉄砲が伝来して、その仕組みを応用した種子島(鉄砲の名前)の進化は有名です。海外で発明・発売された製品やサービスを模倣して、品質の向上やコスト削減により国内の市場を創り上げ、それをレバレッジに海外への展開を図って成長した企業は多く存在します。



この時代背景のまま、現在のビジネスを手がけていれば大変なことになる!という事は容易に想像がつくことですが、その時流に乗って経営を続けている人々にとっては、時には見えない場合があるようです。そこで、あえて20世紀と21世紀の違いを比較する議論を行うのです。



よく出る20世紀と21世紀のビジネス環境の変化は次のようなものがあります。



●海外に模倣する製品やサービスが多く存在していた。

 ⇒製品やサービスのコンセプトを自ら創造しなければならない。

●顧客が誰か?どのようなものを求めているのか?は海外の事例を見れば明らかであった。

 ⇒見えない顧客を明らかにしてニーズを明らかにしなければならない。

●品質やコストで十分戦える競争力があった。

 ⇒新興国の出現により、コストや品質は差異化の決め手とはなりにくい。

●食っていける大きな規模の国内市場が安泰だった。

 ⇒最早、国内市場は安泰とはいえない。



これらの理由は、大前さんが述べられているように、4つの経済空間の出現があると思います。また、ダニエルピンク氏が述べているコンセプトの重要性も理解できます。



企業規模の大小に関わらず、誰がなんと言おうと今は大きな転換期です。、過去の経験や成功体験が将来のビジネスに活用できない、或いはしにくい。世界第2位の経済大国で成功すれば、海外へ積極的に出て行くことをしないでも企業は安泰でした。しかし、今は海外の企業が国内に参入している現実もあり、安泰のパイさえも取り合い状態。4つの経済空間の発展は機会であり脅威なのです。



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